とある講師のホンネ

フリーの講師。国・数・英・理を指導中。東大卒。現在は家庭教師中心ですが、大人の文章教室なども開いています。

高校受験

ワンオペ受験のほうが「成功」するかも

世間の逆ですが、別にいわゆる「逆張り」を狙っているわけではありません(笑)。 自分自身の経験、並びに同業の友人知人から聞いた話などから 「実は『ワンオペ受験』のほうがより成功するケースも多い」と感じたので、「うちはワンオペ受験だからきっとう…

子供はなぜ親の言うことを聞かないのか

「ミコト先生の言うことなら聞くんです。私も同じことを言っているのに…」 この仕事をしていて、毎回言われる言葉です。 親御さんの身になってみれば、同じことを言っても家庭教師のいうことは素直に聞くのに自分の言うことはバカにするとなるとモヤモヤされ…

「勉強法ジプシー」になってはいけない

1)「勉強法ジプシー」とは 2)なぜ「勉強法ジプシー」になってはいけないか 3)それでも「バクノビ」したいなら 1)「勉強法ジプシー」とは 私がさっき思いついた造語です(笑)。 簡単に言うと 「どこかにまだ見ぬ素敵な『勉強法』があって、自分は(…

算数と数学はプロに「丸投げ」すべき

数学の不得意な親御さんはもちろん、得意な親御さんも「プロ講師の境地になれない限り」、こと算数/数学については「親塾」はやめて欲しい。 1)算数/数学が不得意な親が「親塾」をすると 2)算数/数学が得意な親が「親塾」をすると 3)じゃあ、親は何を…

子供のスケジュールを「パンパン」にしていませんか?

わが子のスケジュールに30分「すきま」があると気になる―――そんな親御さんは要注意です。 というか、危険水域に来ていると思います。 このブログは「本音ブログ」ですが、矜持として現在~数年前に担当している生徒やご家庭のことは書かないと決めています。…

なぜ人目が気になってしまうのか

小中高生を教えていると、 自意識過剰なため学力が伸びにくいケース に、よく出会います。 1)なぜ自意識過剰がなぜ学力の伸びの障害になるのか 2)実は他人は「私/俺」のことなど目に入っていない、のだが 3)「他人が自分のことを目にも入れていない」…

間違いから学ぶ生徒・学ばない生徒~「バツの分析」こそが実力を伸ばす

問題を解けなかったとき。 あるいは、解いたけど間違えたとき。 「それにどう向き合うか=的確にバツを分析できているかどうか」 でその後の伸びが決まると言っても過言ではありません。 伸びる子はこれができていますし、あるいは指導によってバツの分析が…

【和文和訳】という勉強法はいかが?~国語・現代文を「テキトー」に済ませている諸君へ~

今日はちょっと嬉しいことがありました。 「ミコトの授業を受け始めてから、学校の授業を面白く感じるようになった!だから学校の授業も馬鹿にせず真剣に受けるようにしたら、たくさん『発見』があった!」 と言われました。 コーチ冥利に尽きるとはこのこと…

「正しい予習」の仕方

以前書いた記事にご質問をいただき、あらためて読み直してみました。 mikoto2020.hatenablog.com いささか舌足らずだったような気がしますので、自分の考えを整理するために再度掘り下げてみたいと思います。 1)小学生の場合「解法予習(先取り)」は逆効…

下の子の方が「できる」のは当たり前。

1か月以上も空いてしまいました(汗)。 日々考えることは多く、毎日心の中でブログ記事を書いていたようなものですが、なぜかアップできず。 またマイペースで書いていこうと思います。 さて、前回記事に嬉しいコメントをいただきました。 mikoto2020.hate…

「モラハラ子供」の奴隷になる親たち

DV気質の子供がいる、と言ったら驚かれるでしょうか? 私は、このブログでは再々「教育虐待」について書いています。 前回の記事では「親ガチャは事実」とまで書いています。 mikoto2020.hatenablog.com ですから、もしかしたら「いついかなるときも子供が正…

子供の特性を受け入れられない親(1)~よくしゃべるのに国語ができない子

この仕事、好きでやってますし、自分には一番合っている仕事だと思っています。 ですから、その仕事だけで食っていけるどころかキャンセル待ちが多いくらいの状態を日々ありがたく思っています。 それでも、心が折れそうになるときがあります。 それは、生徒…

「前にも教えたよね?」は禁句ではない

以前、「看護師の指導法十か条」のようなものを目にして驚きました。 どれもこれもが「今はここまで新人に優しくしないと訴えられるのか」とゾッとしましたが、とりわけ「『何度教えたと思ってるの?』はNG」という教えに驚愕です。 時代に逆行するようです…

講師は親のここを見ている(3)~面談&メールの長さ~

以前書いたこととかぶってる気もしますが、まあブログというのは「その人のブログを過去記事まで全部さかのぼって読む」というものでもないと思いますので、気にしないことにします(笑)。 考えたら、出版されている本ですら焼き直しが多いわけですからね(…

講師は親のここを見ている(2)~「書類」の出し方

授業がオンラインに切り替わると、テストや宿題などで書類をやり取りすることが多くなります。今回は、このデータの作り方に、親御さんの「思いやり」「仕事ができるかできないか」「子供への声掛けが適切か不適切か」までが透け透けで見えてしまいますよ、…

講師は親のここを見ている(1)~コロナでわかる人間性~

多くの親御さんは、無意識に家庭教師や個人コーチを「下」に見ていると思います。 「金を払っている」という意識がそうさせるのでしょう。 でも、そう思い込んでいると怖い落とし穴がありますよ、というお話です。 私は、コーチ業とお医者さんは似ているな、…

五輪に学ぶ(3)~「子供の実力を見極めること」の大事さ

今日の女子10000メートルは、見ていて胸が痛くなりました。 なぜなら、「まさに受験レース」を具現していたからです。 競技参加者が全員精一杯やってきた場合、「下剋上」はありえません。 トップが敗退するという番狂わせ、はありますが、それを期待して闘…

「わからない」と言われてもすぐに教えてはいけない

以前も書きましたが すぐ教えるコーチはダメコーチ です。 mikoto2020.hatenablog.com 集団塾は「考える時間」を与えてくれませんから、ただでさえ勉強苦手な子は「考え抜く習慣」がありません。すぐ「わからない」と言います。「わからない」と言えば大人が…

コスパの良い人生とは

何度も書いてますが、私は人生に「コスパ」という概念は一番そぐわない、と思っています。(これまた何度も書いてますが、かの養老孟司先生も「究極のコスパは今すぐ死ぬこと」と仰ってます。) でも、あえてその流行に乗るとしたら。 「コスパの良い大学」…

「親の欲目」の逆パターン

個人コーチやってると、よくいて困るのは「ウチの子はもっとできるはず!」と、子供が発達障害でも認めようとしなかったり、子供の潜在能力の限界を無視する親御さんなんですが、ときどき逆パターンもあります。 「親の欲目」の逆パターンとでも言えばいいん…

エクセルでスケジュールを作るな

この稼業やってると、しばしば出会うのが「エクセル親父&ママ」。 もし、あなたが今。 エクセルで子供のスケジュール作っていたら。 今すぐやめましょう。 意味、ないです。ましてや、講師にそれを見せて「その通りにやってくれ」とかナンセンスです。 それ…

高校受験のススメ~「内申」ってそんなに怖い?

都内に限った話ですが、中学受験は過熱の一方です。 小学校低学年からの通塾は、リスクのほうが大きいと思っています。 詳しくは過去記事をどうぞ。 mikoto2020.hatenablog.com mikoto2020.hatenablog.com で、そもそもなんでこんなに都内中受が過熱している…

「塾ナシ」で伸びる子、向いている子とは

何度も書いてますが、私の生徒は6~7割が塾ナシです。 それで東大はじめ、第一志望の難関校受かってるんだから立派なものです。 彼らはまた、「私と勉強始める前より学力が超大幅アップ」しているのも特徴です。 自分を持ち上げたいわけではありません(ま…

仏の顔も三度まで:「キレる子」は受験の前にやるべきことがあるだろ

年々増えてます、すぐキレる子。 私は基本的にどんな生徒でも、それぞれの原因に合った対処はできます。 できますが。 それでも内心「勘弁してほしい」と思うのがこの「キレる生徒」です。 キレやすい子は会った瞬間にわかります。 その子達のうち、たいてい…

中学受験はもはや「競技」と化した

昔は良かった、などとノスタルジーに浸るつもりではないです。 実際、中高大どこも昔とは難易度が段違いだし。 ただ、今の受験は、なんていうんだろう… 「情報戦」の側面が高くなりすぎてないか? 「効率最優先」になりすぎてないか? という懸念を強く持っ…

そもそも「合格」という言い方がおかしい~「入試」から「選抜」へ

大学入試および公立高校入試の名称が変わって本当に良かった。 私立中学も後に続いてほしいですね。 これはずっと言い続けてきたことなんですけど、「上から順に採るだけの試験」で「合格不合格」という言葉を使うこと自体が不遜だと思っています。 たかが言…

その志望校、「本人の」志望校ですか?

本気のチカラってものすごいです。 一番わかりやすい例は恋愛ですね。 誰かを本気で好きになったら、普段の自分では考えられないほどの努力や行動力が生まれてくるのは、誰しも経験があると思います。 私は、年度によって上下動はありますが、6~7割は塾や…

伸びない子の「家」は床が見えない

もちろんすべてに当てはまるわけではありませんが、伸びない子のお宅は「床が見えない」ことが多かったですね。 家の広い狭い、とは別の問題です。 まあ確かに家は広いに越したことはありません。自分の場合は、居住空間が狭いと頭の中までごちゃごちゃして…

効果があった参考書&問題集(1)国語編・

うちには6畳の「書庫」があります。大工さんに作ってもらいました。 学校や集団塾の先生なら「自分のやり方」を通すことが許されているんでしょうが、我々はオーダーメイド。偏差値30~70と幅広いご依頼に応えるには、教材研究が欠かせません。まあ、勉強オ…

子供の前で言ってはいけない言葉

子は親の鏡、とはよく言ったものです。 長年私塾経営や個人コーチをしていて、つくづく「子の親にしてこの子あり」は真実だなと感じています。良い意味でも悪い意味でもね。 今回は「子供に間違った価値観を植え付ける」という観点から「言ってはいけない言…