とある講師のホンネ

フリーの講師。国・数・英・理を指導中。東大卒。現在は家庭教師中心ですが、大人の文章教室なども開いています。

Twitterをやらない理由

馬鹿になるから。

 

身もふたもないな(笑

仕事で必要に迫られて&人に勧められてアカウントを取ったけど、数か月たたずに辞めた理由は、「これに取り込まれたら自分はダメになるな」と危険信号を感じたから。

あくまでも、自分の場合です、念のため。

Twitterやってる方が馬鹿という意味ではないです。

適度な距離を持って付き合えれば、お役立ちツールだとは思う。

いまや、様々な企業の発信はTwitterがメインだしね。

手軽に情報収集できるし、発信もすこぶる簡単。

でも、この「カンタン」が罠なんだなと気が付いた。

「手軽さ」は、人の脳をどんどん退化させる。

知りたいことがあれば、自分から調べればいい。「届けてくれる」のを待つのは楽だけど、確実に自分から何かの能力が消えていく。それが怖くなった。

クリエイター見てても、Twitterで発信するようになって休載が増えたり質が落ちたりする人、たくさんいる。

さらに怖いのは、Twitterでバズる」ことが「フツーの人」をどんどんおかしくしてしまうのを目の当たりにしたことだ。おそらく、「はじめてのバズり」はほとんどの場合偶然なんじゃないかなあ。本気でつぶやいたことが、ひょんなきっかけでバズる。それは、そのつぶやきが多くの人にとって有益だったからだ。でも、これがフツーの人を狂わせていく。「バズるために」ネタを探し始める。なんなら捏造する。「しっぽが犬を振ってる状態」になっちゃうわけだ。

 

たとえば小学校で「ウケるためにウソをつく子」って結構いたと思います。でも、そういう子はリアル社会ではだんだん相手にされなくなっていって、嘘のむなしさを知る。それなのに、なぜTwitterではいい年こいた大人がどんどんその泥沼にはまっちゃうんだろう?

子供の生活を全世界に向けてダダ漏らしのTwitter廃人親もよく見るけど、あれって完全に人権無視ですよね?

芸能人でもない一般人にとって、「不特定多数から賞賛されること」は刺激が強すぎて、脳がちゃんと防衛できないんじゃないかな。私はもし自分のパートナーが家族をネタにしてTwitterインフルエンサー気取ってたら即離婚すると思うわ(笑)。リアルはここにあるのに相手は「つぶやいてイイねもらわなきゃ」と考えてるって、超ホラー。

ブログも「発信する」っていう点では同じなんだけど、手間が全然違うから、そこがいい。投稿する前に、必ず読み直すしね。「感じて、すぐ投稿」ができるツールは怖い。あと、いまやブログは拡散力がそれほど高くないのもいい(笑)。Twitterと違って、「探して見に行く」ものだから、人のタイムラインにいきなり表示されないのもいい。

と、そんなことを考えていたら、本屋で見かけたのでこれを買ってきた。

 

 まだ序文を読んだところだけど、自分が常々生徒に言ってきたことと似ていて嬉しくなった。いや、ほんと多いんですよ、ネットにはまった子の親からの相談。おとなしかった子が、スマホ制限した親を殴っちゃったりね。私は、中高生にはこう言うようにしている。

・あれは麻薬

・とりこまれると、リアルがネットに振り回されるようになる

・人間の脳は、不特定多数との「接続」にまだ対応できていない

・大人でも簡単に廃人になるのに、ましてや君らは危険

・タダほど高いものはない。なぜテレビやソシャゲはタダなのか?

 君らから「時間」を盗んで金に換えているからだ。騙されるな。

 

スマホ脳、読み終わったらまた感想を書いてみたい。