とある講師のホンネ

フリーの講師。国・数・英・理を指導中。東大卒。現在は家庭教師中心ですが、大人の文章教室なども開いています。

ひと味ちがう、「攻める」定期テスト対策はいかが?(1)

今日は、国公立中&都立一貫中高の定期テスト対策を考えてみます。

 

テスト範囲の問題演習や授業ノート見直しが、一般的でしょう。

もちろんそれらも有効ですが、さらに一歩進んで

能動的な、攻めるテスト対策

はいかがでしょうか。

 

それはズバリ「予想問題を自分で作る」のです。

 

私は中学受験や大学受験のみならず、付属中高の内部進学向け授業サポートも承っておりますが、その一環でしばしば生徒に問題を作ってもらっています。これが実に効果的なのです。

 

最初は、生徒のほとんどが「え~!?無理」と言います(笑)。
構わずやらせてみると、みなそれぞれに「気づき」があるんですよね。

 

数学なら、単なる数値替えではうまくいかない場合もあります。すると「なんでうまくいかないんだろう?」と考えます。これが「問題の本質」をつかむことに繋がります。ひたすら演習量を増やすより、よほど「真の学び」になります。理科も同様です。

 

国語も「担任がどんなところを出題するか?」を考えることが、より深い読解に繋がります。特に国語の場合「出題者目線」を持つことは非常に重要です。なぜなら、国語という科目自体が「対話の学問」だからです。英語も同様ですね。

 

いつもの通学路や通勤路も、左右どちらの歩道を使うかはだいたいクセになっていると思いますが、これを左右変えるだけで景色がまるで違って見えたりしませんか?それと同じことです。

 

ひたすら演習量を増やすのは「与えられた問題を解く力」は伸ばせますが、それだけでは真の学びとは言えません。「自分で問題を作り、解く力」こそが、大学入学後は必要になります。

 

その意味では、本当は、受験生にこそこの勉強法をやってもらいたいところなのですが、なかなかそうもいかないのが今の悩みです。

自分自身、ご依頼が多岐にわたるため、どうしても教材研究や過去問研究を優先しなければいけない場合が多いのですが、自分の「問題作成能力」は忘れずに鍛え続けたいと思っています。生徒に「真の学び」を伝え続けたいからです。

その意味で、一部の中高の定期テストセンター試験や大学入試問題の切り貼りになっているのを見ると、手抜きだな…と残念な気持ちになります……。