これまで教え子が「とんでもない覚醒」をする瞬間に何度も出会ってきました。
彼らのことを思い出すと、共通点がありました。
それは「親子そろって人が良い」ということです。
「人が良い」と聞いて、何を思い浮かべますか?
「カモ」「損をする」と思い浮かべた方。残念ながら、そういう方本人やお子さんがバクノビする可能性は低いと思います、経験上。
「だまされるもんか」「自分だけが損をするのは嫌だ」「出し抜いてやりたい」etc。
こういう親御さんは、もう、お会いした瞬間にわかります(苦笑)。
講師にサビ残させて「得をした」と思うタイプ。
監視して少しでも瑕疵を見つけたら糾弾してやる、と息巻いているタイプ。
進学のコスパばかり気になるタイプ。
ご本人は損をしたくないゆえにガツガツしているんでしょうが、逆効果ですね。
以前も書きましたがコスパ気にするなら生物の存在自体がコスパ悪いですよ(笑
講師も人間です。疑われていると感じると「クレーム対策」に気が行きますからパフォーマンスに多少なりとも影響します。お子さんのためを思えばこその箴言も不可能。
まあ、講師の方は大人ですから(内心ではやりづらいなと感じていても)自分で何とか折り合いをつけます。無視できないのは、その余裕のなさの子供への影響です。
こういうタイプは、我が子のことを信じていない。
こう言うと「とんでもない!私はうちの子が〇〇に入ると信じています!」と言われちゃうんだけど、そういう「信じる」じゃないんです(苦笑)。子供の努力する気持ちそのものを信じることが大事なんです。信じた結果が自分の希望とは違っていても受け入れる、これが子供を信じるということです。
子供を信じてない親御さんって、講師がどれだけその子の良い点を報告しても信じません。本当に空しくなりますし、その子がかわいそうになる瞬間です。生徒の良い資質を言っても、前回からの成長を言ってもスルー。親御さんの関心は「〇〇に受かるの?」だけ。あんな目で見られ続けたら伸びるものも伸びないわ。
上司や夫あるいは妻から常に疑いの目で見られ続けたら委縮してパフォーマンス落ちませんかね?
片や、「ドラゴン桜」にもありましたが、子供を信じて任せる(放置とは違います)親御さんの子は、きっかけがあると覚醒してとんでもない伸びを見せることが多いですね。
子供を信じている親御さんは
・人を疑わない
・素直
・自分だけ得をしようとはしていない
・心に余裕がある
んです。このおおらかさが子供にも受け継がれ、「伸びる資質」になるわけです。
ご両親がガツガツしておらず子供を信じ愛している家庭のお子さんは、素直で人を疑いません。どんな講師に聞いても「素直な子が伸びる」と言うはずです。
信じられると、人は自然と「裏切れない」と思います。良いスパイラルなわけですね。
ちなみに、何度か書いてる「受験ギャンブル」のカモになるのは、「人が良い親子」ではありません。ギャンブルや株で考えたらわかりますよね。「カモ」になるのは『人を出し抜いてやりたい』『人を蹴落としてやりたい』という気持ちが強いタイプです。その「自分だけ得をしたい気持ち」がギラギラと顔に出ているからカモにされるんです。人の良さがあふれ出ている人を騙す輩なんて、オレオレ詐欺師くらいですよ。