近年、発達障害のお子さんの依頼が増えています。
低学年の場合は「その前にやることがあるだろう」とお断りしておりますが、切羽詰まった高学年や中高生の場合は受ける場合もあります。それは、ひとえに「こども本人のため」です。発達障害なのに親が「とにかくヘンサチ!」の場合は子供が潰れかけているorすでに潰れているので、見ていられず手を差し伸べるわけです。
結果、ほとんどは好転します。
・パニックがなくなる
・学力も好転する
・穏やかになる
などなど。
これはなにも私が神講師だからではなく、親御さんが子供に絶え間なく与えていたプレッシャーを取り除いたことで本来の力が発揮できるようになったからだと思います。
でも、そこからが問題。
私がついて、その子がMax力を発揮できるようになって。
それで「今の偏差値」なのに。
のど元過ぎればなんとやら。
ほとんどの親御さんが「次、次!」とさらなる高い目標を子供に押し付けます。
発達障害の子が、たとえば私とリラックスして学んでいるときにパフォーマンスが高くても、彼らは「外」ではものすごく疲弊してきます。そもそも「外」とうまくやれないから発達障害という診断がくだるわけで。
「めいっぱいやって今の結果」なのに、なんでさらに次!次!となるんだろう。
私が付く前とは見違えて成長しているのに、なぜそれを認めてあげられないんだろう。
なぜ、我が子にいつまでも満足できないんだろう。
自分が小学生~高校生のときにできなかったことを、なぜ子供に求めるんだろう。
もちろん、「願う」のは自由です。
所詮は遺伝だ、と自分を超えることを願わなければ進歩も発展もないわけですからね。
でも、「願う」のと「義務にする」のは違いますよね。
GMARCHは上位3パーセント、なんて話、よく聞きますね。
上京して私学に通えるかどうかという背景もありますから、GMARCHがその同学年の学力上位3パーセントだとは私は全く思いませんが、それはそれとして。
中受に熱狂している親御さんが目指しているのは、たぶんその上位3パーセント。
でも、ご自身はどうなんですかね。
小学生に「上位3パーセントに入れ」と尻を叩いている親御さんは決してその上位3パーセントじゃないと思う(苦笑)。
上位云々、というのは偏差値の話だけじゃない。
子供のもって生まれた能力をはるかに超えるオーダーを出すということは。
逆に言ってみれば
・お父さん/お母さん、年収今の倍になって
・お父さん/お母さん、せめて都内で50坪の家建てて
・お父さん/お母さん、料理プロ並みになって(今のメシまずい)
・お父さん/お母さん、俳優さん並みの容姿になって
というくらい無茶振りなんじゃないかな。
子供が小さいうちは騙せますけどね。
高校大学くらいになると、「よく自分はあんなスペックで子供にばかり高スペック要求したな」と思われることでしょう。
わが子やパートナーに「満足」できない人って、「自分だけはちゃんとやってる!」と思ってる人が多いんだよな。だから家族に満足できない。でも、おそらく家族からしたら言いたい不満はたくさんあると思うです。
あくまで私の狭い経験上ですが、家族に不満たらたらのお母さんほど汚部屋だったり連絡がとっちらかって何が言いたいかわからなかったりすることが多くて、子供からは不満に思われていましたね。
少なくとも、「今めいっぱい頑張ってそれが上限」の発達障害の児童に「さらにそれ以上」を押し付けるのだけはやめて欲しいなあ。