とある講師のホンネ

フリーの講師。国・数・英・理を指導中。東大卒。現在は家庭教師中心ですが、大人の文章教室なども開いています。

叱るのって難しい

叱ることが苦手です。

学生時代に家庭教師のバイトをしていた頃とはがらりと時代が変わったのを感じます。ン十年前は、生徒たちも結構骨があった気がする。少なくとも、宿題しない場合「お説教」をしても真剣に聞いていたし、実際お説教の効果はあった。

 

もともと私は「褒めてアゲアゲに持っていく」タイプの教え方ではあるんだけど、それでも注意しなければいけないと感じるときはある。

・宿題をやらない

・メモをとらない

・態度が悪い

ときだ。

 

でも、今はそれすら注意できない。

まず、家庭教師センターから叱ることをご法度にされてるからな(汗

んで、「ぜひ先生からもきつく叱ってやってください!」とか言ってる母親が、実際叱ると手のひら返してくるからな(苦笑

別に、今のところキャンセル待ちもあるくらい仕事には困っていないので、叱って「チェンジ」になっても構わないんだけど、やはりいい気持ちはしないのでできれば避けたい。

 

結果、「あ~、これは今注意しないとこの子の将来のためにならないな」と思っても、親御さんがうるさそうな場合や、生徒が人のせいにするタイプの場合は、流してしまうことも多い。

 

ほかの講師の方々はどうしてるんだろう、といつも気になる。

もっとうまく叱れる人も多いんだろうなあ。

 

叱るのが苦手なのには、理由がある。

昨今の情勢や、自分自身が褒めて伸ばすタイプなので、イラっとしても溜めてしまう。

そして、これ以上は黙っているとこの生徒のためにならないと思うと、理路整然と注意することになるんだけど、それが生徒からすると晴天の霹靂になってしまうようだ。

「ミコト先生はいつもあんなにほめてくれたのになんで?」と。

いや、今までは我慢してただけなんだよ(笑)。

 

つまるところ、人は結局「我慢」なんてできないんだな。

だったら、その場その場で言ってしまったほうがいい。

そう気づいて、最近は「自分の基準では許しがたいこと」を生徒がした場合、その場でサクッと叱ることにしている。

ただし、短く&笑顔で

生徒も、先生方を「計っている」よね。どこまでが許容範囲か。

だからこそ、最初から一貫して「自分の閾値」は教えておいたほうがお互いのためだ。

というようなことに、今更気づいた。

それを実践し始めてからは、よりストレスフリーになった気がする。