授業がオンラインに切り替わると、テストや宿題などで書類をやり取りすることが多くなります。今回は、このデータの作り方に、親御さんの「思いやり」「仕事ができるかできないか」「子供への声掛けが適切か不適切か」までが透け透けで見えてしまいますよ、というお話です。
今回は、「受け取って困る度順」で書いていきたいと思います。
1)大量の写メ:困る度数★★★★★
はい、ぶっちぎりのトップです(苦笑)。
見づらい。
一枚一枚印刷しなければならない。
写真画像なので、印刷に時間がかかる上に暗く映る。
ファイル名が自動割り振り。
どれをとっても「受け取った側の利便」を一切顧みていないところがいっそ潔いくらいですね(苦笑)。
中には、大事なところが切れていたり、はたまた部屋が写り込んでいたり、というケースもあります。
人に資料を送る前に、なぜ自分で一度確認しないんですかね?そういう親御さんが子供に「なぜ検算をしないのか」と問い詰める資格はないと思いますがいかがでしょうか。
10枚以上の写メ、しかも順序もバラバラなものを受け取って講師が整理するのがなぜ当然だと思えるのか不思議です。。。
2)ファイル名に一貫性のないPDF:困る度数★★★★
生徒が少なければ、こちらで中身を確認してファイル名をネーミングしなおして保管ということも可能ですが、できれば、一貫したネーミングをしていただけるとすごく助かりますね。
なお、スキャンしたままだと、コピー機が勝手に割り振った機械的な番号になりますが、そのまま送るのは論外かと。
3)メールの大量な「補足」を読まないとわからない:困る度数★★★
断片的なファイル+大量なメール本文での補足、というのも結構困ります。
こういう方は、メールが過剰に長いのも特徴です。
なんといいましょうか、「しゃべるようにメールを書いている」んだと思います。
たしかに対面の打ち合わせで、資料を出しながらしゃべるのであれば、その場で相互確認ができますが、メールの場合はちょっと一工夫欲しいところですね。
たとえば、ファイル名を整理し、メール本文はファイル名ごとに箇条書きにする。
それだけで、断片的なファイルもだいぶ楽に読むことができます。
4)大量すぎるPDF:困る度数★★
「参考までに」と、ありとあらゆる資料を送ってこられますと、いささか困惑します。
もちろん、その生徒さんを理解するためにできる限り目を通しておりますが、ものには限度というものがあります。
メールについても同様です。
親御さんからすれば、「送った以上見てくれているはず」になってしまうのがリスキーだと考えております。そもそも、塾からの情報が多すぎるんですよね(汗)。で、親御さんのほうでそれを交通整理してくださると助かるんですが、ろくに見ずに講師に「丸投げ」するご家庭があるのも事実。
「丸投げ」されて処理する能力がないわけではないですが、正直申し上げると、それは授業料には入っておりません。以前にも書きましたが、丸投げされるご家庭は講師に「サビ残」を強いていると判断しております。
5)授業直前の資料送付:困る度数★
授業当日にいただいても、お子さんの授業の前に私どもはコマを持っておりますので「2~3時間前に送ったから読んでいるだろう」というのは無理です。
とはいえ、塾のあとに授業と言う場合はしかたがないですよね。
その場合は、こちらも「すみませんが今から読みますので少し時間をいただきます」と申し上げますので、それがご理解いただける場合は当日でも構いません。
6)一貫したネーミングのPDF&優先順位の補足:助かる度数☆☆☆☆☆
逆に、一番助かる資料がこちらです。
ファイルネーミングに一定のルールがあり、さらに優先順位が補足されていると最高にありがたいです。誤解のないように一応書いておきますが、「そうしてもらわないとミコトが処理できない」ということではないです。困り度五つ星★★★★★の資料でも、なんとかします、こちらはプロですから。でも、講師がやりやすい形で資料をいただけると、その分はるかにスムーズに授業できますから、結局はお子さんのためになるということです。
正直、資料ご送付方法の素晴らしい親御さんは、神に見えます(笑)。
7)おまけ:それぞれから推測される「子供への接し方」
1)大量の写メ 2)ファイル名に一貫性のないPDF の親御さん
・情報を俯瞰して整理することができない
・とにかく相手に送り付けて自分が楽になりたい
・送り付けたら自分の仕事は終わったと考えている
ここから推測できるのは、お子さんにも
・場当たりな指示
・言いたいことはその場で全部言ってしまう
・説教が長い
という対応をされているということです。
また、大変失礼ながら、職場では「指示出し」が苦手なタイプかと推察いたします。
言いたいことを全部言い切ったら「相手はわかってるはず」「できないのは相手が悪い」と考えるタイプと言いましょうか。こういう指示出しは職場でも御法度ですが、子供相手ならなおさらですよね。
3)メールの大量な「補足」を読まないとわからない の親御さん
・まとめる力が弱い
・「おしゃべり」したい
ここから推測できるのは、お子さんにも
・説教が長い
・メリハリがない
指示出しをされているということです。
ただ、これは職種によってはプラスにも働きますね。一見雑談に見える中からアイデアが生まれる職種と言うのも多々ありますから。でも、子供相手には、簡潔な指示出しが望まれます(笑)。
4)大量すぎるPDF の親御さん
・優先順位がつけられない
ここから推測できるのは、お子さんにも
・全部やれ
の指示出しになっているのではないかな、ということです。
以前も書きましたが、「1対多」の塾という形態自体が、どうしても「全部やれ」にならざるを得ないんですよね。
ご自身で優先順位がつけられないのであれば、個人コーチに相談してくださって構わないというか、それが私どもの存在意義でもありますので、どんどん相談してください。ただ、そこで我々がつけた優先順位は「信じて」いただきたい。
PDF大量送付の親御さんは、こちらがどんなに「今はこれはできなくていいです」と言っても信じない傾向がありますね。
5)授業の直前送付 の親御さん
塾のスケジュールとの関係で当日にならざるを得ず、そしてそれを講師が事前に読み準備する時間がないこともご理解いただける場合は、全く問題ありません。
たまに、直前送付でもこちらが読み込んでいるのが当たり前という親御さんがいらっしゃいますが、たぶん子供にも
・場当たりで指示
・それが「すぐ」できて当たり前
という接し方をしているんだろうなと察します。
6)一貫したネーミングのPDF&優先順位の補足 の親御さん
素晴らしいの一言です。
お子さんへの指示出しも、タイミング&量ともに、文句の付け所がありません。
さぞや、職場でも信頼厚いのだろうなと感服いたしております。
これらは、授業後の面談や日々のメールのやりとりにも通じるところがあります。
また、僭越ながら、親御さんのそれぞれのタイプは見事に子供に受け継がれています。
ぶっちゃけ、そっくりです。
お子さんの「欠点」を直したいならば、「自分も同じようなことをしてはいないか」と振り返ることは有効だと思います。
長くなりますので、また別記事にいたしますね。